高松港から見る瀬戸内海は、今日も平和です。
明日からの台風など、まるで意に介さないように。
何事も、知り過ぎないことが、心静かに過ごせる秘訣なのかもしれません。
以前、「社会的養護」という科目の講義を担当したことがあります。
簡単(ではないかも?)に説明すると、「保護者がいない子どもや、保護者が養育することが難しい子どもを、公的責任で社会的に養育するシステムや支援の方法」という内容ですが、なかなか組み立てが難しい科目です。
まず、あまり専門的に取り組んだ分野でないことに加え、身近に経験することがない領域のため、上澄みだけをすくった講義になっていないか、いつも不安でした。
今回、読んだのはこの小説。
発達障害、虐待を受けたことによるトラウマや問題行動、愛着障害、スマホなど現代社会ならではの課題、義務教育を終えた後の施設居住、社会の偏見などなど。
これらの用語を使わず、あくまで「施設の生活」の中でさらっと描かれていて、読みやすい内容でした。子どもと関わる職業やそれを目指す学生さんたち、子育て中の方にオススメの1冊です。
先日とある待合い室にいると、「ヤバい!」という言葉が、執拗に耳に飛び込んできました。
なに、こ(そ)れ、ヤバい!
・美味しいorまずい
・ステキorセンスがない
・外が暑いor寒い
・うれしいor悲しい
どうやらたくさんの意味があるようですが、それらを一言「ヤバい」と表現する年代を見て、効率的と感心したり、言語力の乏しさに危機感をおぼえたり…。
ちなみに、ヤバいの前の「鬼」「激」は、「すごく」という意味になるそうです。
でも、同じく子どもの「イヤ」という言葉や行動にも、
・今はしたくない
・やり方がわからない
・やりたいけど、不安
・あっちの方が楽しそう
…などいろいろな意味があるのかもしれません。
その日のプログラムが思うように進まない日、批判ではなく子どもの行動の「なぜ?」が話し合える職場に、今日も感謝です。
いつも私を担当してくださる美容師さんとは、施術の間、いろいろな話をします。
先日は、ドラマの話しで盛り上がりました。
最近のドラマの終わり方やストーリーの傾向などなど。
その中で、最近は2時間ドラマがなくなりましたね…と言われ、言われてみると、そうだなあと気づきました。
確かに以前は「京都〇〇殺人事件!茶道家元華麗な〜」とか、「瀬戸内グルメツアー〇〇事件」など、いろいろな土地の名所や特産物を組み込んだドラマを毎週のように、見ることができました。
同じような筋書きで目新しさはないものの、その土地を観光したような気分になれるのは、今思うと、贅沢な時間だったのかもしれません。
今はあの大きな観覧車とロープウェイっぽい乗り物、船のカタチのホテル、デートシーンは例の水族館と、同じ背景を用いたドラマが大半な気がします。
コロナ禍のロケ移動制限とか、金銭的な理由、インターネットの普及に伴うテレビ離れなど、いろいろな理由があると思いますが、日本国内でも、自由に行き来することに引け目を感じる雰囲気がある昨今、せめて画面の中だけでも、移動できたらなあと思う今日この頃です。