今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

せんせい、きらい!

ある療育のひとコマです。

その日は、輪になって座った子どもたちが、音楽に合わせてプレゼントの箱を回し、音楽が止まった時に「サンタさんにもらいたいもの」を言う遊びをしていました。

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子どもたちと補助の先生の位置を見て、全員が言い終わったことを確認し、次の活動に進もうとした瞬間、憮然とした顔でAちゃんが私を睨みつけています。
不思議に思って、輪に入ってくれていた先生の顔を見ると「まだ、Aちゃん、言ってなくて・・・」と言いにくそうに教えてくれました。

あっ!と気づき「ごめんね、Aちゃん。全員、終わったかと思って・・・」と謝ったのですが、Aちゃんは「せんせい、きらい!」と泣きそうな顔をしています。
隣にいた先生がAちゃんに付き、何とか活動を続けることができましたが、その日は私の失敗で、後味の悪い日になりました。

そう言えば、少し前「お菓子外し」という話題を耳にしたことがあります。
職場でお土産や差し入れのお菓子を配る際、特定の人にのみ、渡さないことを指すそうです。
たかがお菓子、欲しいわけでもないし、たまたまそこに居合わせなかっただけかもしれない。でも辛いのは「自分の存在」を無視されたり、忘れられたりしていること・・・と書かれていたのを思い出しました。

普段は、私と仲良くしてくれるAちゃんが「きらい!」と言うほど怒ったのは、活動の中で自分の番が回ってこなかったのもありますが、自分の姿が見落とされた(忘れられていた)ことだったのかもしれません。