今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

給食

冬休みのお話です。
長期休業中は、ランチルームで給食を食べるので、そこで食事をとる4,5歳児の様子を見ることができます。

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ある日のこと・・・。
ランチルームの隅で黙食していると、5歳児の子どもたちがやってきました。
みんな好きな席に自分の水筒を置き、ランチョンマットを広げて食事の準備をしていきます。
すると、最後に入って来たTちゃんが、悲しそうに立っています。
1つのテーブルに座れる人数が限られているため、どこのテーブルにも場所がなく、1人で食べることになってしまったようでした。

さてどうするのかな?

普段から友達の表情に人一倍、敏感なYちゃんがTちゃんに気づきました
Yちゃんは準備したランチョンマットを片付け、Tちゃんのテーブルに移ります。
それを見たMちゃんもあとに続き、Sちゃんも移ろうとしたのですが・・・。

そうなると今度は、最初に3人が使っていたテーブルにWちゃんが、ポツンと取り残される形になってしまいます。
すぐに3人は会合を始めました

「3人ともTちゃんのとこ行ったら、Wちゃんが一人になっちゃう。」
「えっと、Yちゃん、Mちゃん、Sちゃん、Wちゃん、Tちゃんで5人でしょ?前は一つのお机に6人だったけど、今はコロナだから4人までだよ。」
「じゃあ、4人と1人?でも1人はかわいそう。」
「じゃあ2人と3人にする?」

先生たちが配膳にいそしんでいる間、子どもたちは友達を気遣うという「道徳」を実践し、席数を考えると言う算数の「数の分解」単元を見事にこなしています。

ドリル学習も大切ですが、生活の中での学びもなかなかのものだと思ったワンシーンでした。