今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

ある日、突然当事者に…①

先日の出張先で、夕食事時のお店に迷っていた時のこと・・・。
食にこだわりはないのですが、ただ一つの条件は「禁煙」のお店。最近は片頭痛の発作が起こりやすいので、タバコの煙などの誘因は避けたいところです。とは言うものの、土地勘のない夜の街で禁煙のお店を探すのは至難の業。うろうろ歩き周り、やっと奥まった場所に「そば」のお店を見つけました。

間口の狭さとは異なり、中はかなり広く満席。何となく高級な雰囲気を感じながらメニューを広げると、確かに創業◯年の暖簾にふさわしい値段。

食事を済ませ、会計しようとしたのですが、ぐきっ!という嫌な音が…。一瞬、何が起こったのかわからない。辺りを見渡してモニタリングした結果、どうやら段差があったようで、それに気づかず足を踏み外してしまったことがわかりました。
立ち上がることもできない、幸か不幸か誰にも気づかれず(泣)。足を引きずりホテルにもどりましたが、あまりの痛さと腫れに呆然となりました。

自分の不注意は棚に上げての発言で申し訳ないのですが、タバコ撲滅運動への参加を真剣に考える毎日です( ´艸`)。

f:id:ashikatan:20181007002821p:plain

 

常識ってなあに?

本物語は登場人物のプライバシーに配慮し、内容を損なわない程度、変更しております😊

f:id:ashikatan:20180930163217j:image

あるホテルの朝食風景。

紅葉「うわぁ!おいしそー!すっごく豪華な朝ごはんだね。」

秋生「えっ?これ?」

紅葉「うん!朝からこんな贅沢していいのかなあ…(お目目、きらきら)」

秋生「おまえ、朝は何食べてんの?」

紅葉「朝はね…、食パンと野菜ジュース。」

秋生「こんなの、常識じゃない?いつものと全然、変わらない。あっ、いつもならこれにフルーツヨーグルト、ついてるし。」

紅葉「…」

その後、気まずい雰囲気の中、もくもくと食べる二人。

隣席の客「常識どころか、食パンどころか、いつもコーヒーのみの私って…」さすがにしかも立ち飲み…とは言えない(泣)。

何を常識とするかは、その人によって異なります。でも人は、いきおい自分の体験をもとにそれを設定し、自分の「常識」から外れる人を受け入れない傾向があるようです。秋生くんと紅葉ちゃん、この後はどうなったのかしら?

ちなみにかの有名なアインシュタインは、こんなことをおっしゃっていました。

常識とは、18歳までに身につけた偏見のコレクションのことを言う

 

 

ゴールに向かってよーいどん!?

8月最後の日。
昨年も書いたのですが、この時期はとある鬼門日にあたります。
あるテレビ局は、数日前から手を変え品(いやタイトル)を変え、啓発運動的な番組を特集しており、今年はこの切り口できたか・・・とちょっと意地悪な気持ちになりました。
ashikatan.hatenablog.com

今日は5歳児のお友達がリレーの練習をしているのを見せてもらいました。たかが幼稚園児のリレーと侮るなかれ、たった1種目の中にも様々なドラマがあります。

かけっこならば、間違いなく1等の子どもがバトンパスがうまくいかなかったり、何かの加減で靴が脱げたり…。
そうこうしているうちに、いつもなら、間違いなく最後の方から、みんなの後をついて走る子どもが、颯爽と先頭を走ってみたり…。

こんな短い時間でも順位は容易に入れ替わります。これが長い人生ならば、この子たちは負けたり勝ったり、何度、挫折と成功を繰り返していくのでしょうか。

リレーのゴールには一瞬で到達できますが、人生最期のゴールはまだまだ先にあるようです。

~追伸~

幼稚園の片隅でひっそり咲いていました。
夏の大輪とはひと味ちがった趣きがあるような気がします。

f:id:ashikatan:20180831185709j:image

サン〇オくじ

今年は例年にない酷暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
夏の終わりを心待ちにする日々、今日はスピードくじの話をしたいと思います。

私はどちらかというと、冒険は苦手で保守的なタイプです。わが娘も輪をかけてそういう性格なのですが、ひとつだけ異なるところがあります。
彼女は小さいころから、くじが大好き!コンビニやキャラクターショップにあるのを見つけては目を輝かせ、当たりの数は少ないと言い聞かせても、1回だけ!と挑戦する姿勢は、大きくなっても変わりません。

でも結果として、1等を当てることも多々あり、リラッ〇マやパンダのぬいぐるみ、ゲームソフト、限定コスメなど意外と戦利品も多いのです。
先日はサン〇オくじを引き、スーツケースを当てていました。
すぐ後ろで、それを狙っていた親子にうらやましそうな目で見つめられ、鼻高々で持って帰る姿を見て、そのくじ運のよさが少しうらやましくなりました。

f:id:ashikatan:20180731173453j:image

くじを当てるコツでもあるのか聞いてみると「ない」という素っ気ない返事。
でもそのすぐ後の「ママはひかないから当たらない!」という言葉が印象的でした。

当たるかどうかはわからない、はずれる確率も高い。
けれどもやってみないことには、始まらない・・・。
そろそろ心の鍵を回そうかと思う今日この頃です。

 

 

ある雨の日、空の上にて・・・

私は乗り物全般(車、電車、船、バスなどなど)移動が苦手です。
特に飛行機は大の苦手で、利用する時は万全の体制で臨むことは、以前の記事に書いたとおりです。

ashikatan.hatenablog.com

ところがまた先日、飛行機に乗る機会がありました。
生憎、その日は大雨。
おまけに搭乗手続き中から、天候不良のため羽田に引き返す可能性があるだの、揺れが予想されるので飲み物サービスはできないだの、恐怖心をあおるアナウンスが続きます。
しかし翌日の予定を考えると乗らないという選択肢はなく、勇気を出して乗り込みましたが、窓をたたきつけるような雨が続き、生きた心地がしませんでした。

f:id:ashikatan:20180519224926j:image

それからしばらくすると、機長からのアナウンスが聞こえてきます。
「当飛行機をご利用のみなさま、本日は〇〇〇をご利用いただき、まことにありがとうございます。私は機長の△△で・・・」というおきまりのあいさつ、いつもはここで終わるのですが、その日はまだ続きがありました。

「本日は生憎の天候で機体に揺れが生じており、ご搭乗のお客様には、大変、ご迷惑をおかけしております。時折、強い揺れもありますが、運航に支障はございません。当機は、ただいま××上空を飛行しており、あと15分ほどで着陸態勢に入る予定です。できるだけ揺れのない飛行を心がけますので今しばらくご辛抱ください。何かございましたら、お気軽にお近くの係員にお声がけください。

人は「予測がつかないこと」を不安に感じます。
特に体験したことがない状況においては「これからどうなるんだろう・・・」という気持ちと同時に、ネガティブな感情がわいてきて、よくないことばかり考えてしまいます。
そんな時のあの機長のアナウンスは、とても心強く響きました。

だいじょうぶですよ、今は×××の状況ですが、だいたいこれくらいの時間で△△の状態になりますよ、(不安な時間に対して)できるだけお手伝いします、何かあればお気軽にお声がけくださいね…

この短いフライトで、相手を不安にさせない配慮、現状、途中経過、見通しをアセスメントし、丁寧に伝えていく姿勢を見せていただきました。あの機長さんがもし心理職だったら、素敵な支援ができるんだろうなあ…。

風が吹くのを待つ

先日、保育士養成校に講義のお手伝いに行きました。あまり実践系を担当しないので、少人数のワークショップ形式の講義はとても楽しかったです。

この日は、子どもの発達段階と教材提供の方法を取り上げ、学生に牛乳パックでフリスビーを作り、教材研究をしていただきました。

f:id:ashikatan:20180519222401j:image

試行錯誤を繰り返し、出来上がった作品。天気も良かったので、飛ばしてみることにし、教室から外に移動しました。

学生たちは、上に飛ばし、横に飛ばし・・・、
できるだけ遠くに、またできるだけ長い時間、落ちずに飛び続ける方法を話し合っていました。

幸か不幸か、その時間は風があり、時折、強く吹きつけます。
その瞬間、ある学生が言った言葉がとても印象的でした。

「そうだ!風を待とう

私たちは何かをしようとしたとき、早く解決したい、終わらせたいという気持ちに焦り、やみくもに突っ走ることがあります。
けれども問題は、焦れば焦るほど深みにはまっていくこともあり、動くことばかりが解決方法ではない時もあるのではないでしょうか。
何をしてもうまくいかない時は、思い切って立ち止まり、自分に最適な「風」が吹くのを待つことも一つの手段かもしれません。

風の流れに乗って、遠く遠く飛んでいくフリスビーを見ながら、

時期や。どんな願いも時期が来なければ叶わないし、始まらないし終わらない。

と、いつも話してくれる叔母を思い出しました。

 

くじ引き

あるスーパーでガラポンくじの券をいただきました。景品を見てみると、1等はお米、2等はマヨネーズ、3等はスナック菓子、4等はインスタントスープ、5等がトイレットペーパー1個です。

f:id:ashikatan:20180520185245j:image

とりあえずくじの列に並ぶと、いろいろな声が聞こえてきました。ある主婦の方は「絶対、お米がほしい!」、子どもは保護者に「ママ、ぼくが回すよ!お菓子当てる!」と張り切っています。

それにしてもこの1〜5等は何の基準をもって決められたのでしょう?1等のお米を見ると値段のような気もしますが、あとはどんぐりの背比べで、私のように、食料の買い置きしない派には、5等がうれしかったりします。

現在、学校は偏差値で細かくランク分けされ、週刊誌には◯歳の平均年収!といった特集が組まれ、就職先自体を給料で序列化する記事も見かけるようになってきました。そのような中で生活していると、つい数値に目を奪われてしまいますが、社会が決めた基準と自分の価値観が一致しない時があるのかもしれません。