今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

「あなたが犯人だったのね!」の名所に思う。

先日、フジテレビで「あなたなのね、あなたが犯人だったのね!」の名所が取り上げられていました。推理ドラマなどで最後の犯人が明らかになり、殺人の動機と経過が語り出される場面を、誰しも一度は目にしたことがあると思います。

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 「○○グルメツアー殺人事件~△△の愛憎が舞う××海」などで、よく用いられる東尋坊。この地はドラマだけでなく、自殺の名所としても有名です。ところが、ある時期からここでの自殺がめっきり減ったとか・・・。

その理由は今年の夏に配信開始されたポケモンGO! レアポケモンが現地に出現するといううわさが流れ、多くの人が訪れているそうです。

自殺防止のパトロールを行っているNPO法人の代表は、「ポケモンプレーヤーの姿を見て考え、思い直す機会になるのでは。」説明していました。


そう言えば、8月下旬に「自殺予防週間(9月10日からの1週間)に合わせて相談窓口を周知するカードを作成したので配布してください」という文面のメールが関係機関から届いていましたが、もしかするとこれよりはポケモン配置の方が効果あり?という失礼なことも考えながら、東尋坊のニュースを見ていました。

日本の自殺者数は、平成10年から連続14年で年間30,000人を超えていました(警察庁「自殺統計」より)。これは年間に交通事故で死亡する人の数倍とも言われています。この数は平成24年から減少し始めましたが、依然、年間20,000人後半数で推移しており、まだまだ自ら命を絶つ人の数は少なくないと思われます。

私が出会った数少ない自死の例について、誤解を恐れずに言えば、彼らは死に際に隙がなく、確実に命を絶つ方法を選んでいました。24時間拘束すれば話は別ですが、短期間ならともかく長期にわたってのそれは不可能です。WHOは「自殺はその多くが防ぐことのできる社会的問題」という見解を出していますが、人が本気で死ぬことを望んだら阻止するのは容易ではありません。


「死にたい→死のう」という気持ちは生きていたら誰しもが抱く思いです。
その思いを「死ぬんだ!」という決意につなげないためのストッパーは何か?
そんなことを考える自殺予防週間です。

追伸:お写真をいただき、ありがとうございました。私も一度は行ってみたいです。