今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

「慣れ」と「それなり」の大切さ

先日、幼稚園関係の全国大会に出席してきました。

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大会の内容は別の機会に譲りますが、辺りを見渡すと、名刺を配り歩いて情報収集し、人脈を広げようとする人、知り合いを見つけて話し込む人、黙々とスマホ操作にいそしむ人、などなど・・・。

このような場面を見ると、初めての場所は苦手、大勢の中で自分の立ち位置を見つけることができない!と言っていたAちゃんのことを思い出します。
彼女はまじめで賢い子なのですが、新しい人間関係を築くことが苦手です。長いときは4月にクラス替えをして、話せる人ができたのが3月という時もありました。新しい環境に置かれるたび、不眠や頭痛、動悸を訴えるということがここ何年か続いています。

それぞれの人がもつ「特性」を変えることはなかなかできません。私自身、この手の会につきもののグループワークは大の苦手です。~についての話し合いも嫌いですし、手遊びなど実技系の課題になると一気にブルー。
特に大半の保育関係者が醸し出す雰囲気(明るく、元気よく、人見知りしない)を残念ながら私は持ち合わせておらず、何年たってもなじむことができません。そうは言いつつも何回もその場面に置かれるにつれて、慣れてきたのか「それなりに」過ごすことができるようにはなってきました。ちなみに心理学ではこの現象(ある刺激がくり返されることによって、その刺激に対する反応が消えていくこと)を「馴化」と呼びます。

Aちゃんへ
特別な努力はいりません。ただ、与えられた苦手な場面から逃げないこと・・・これが、馴化」の条件です。