Aちゃん 寒いなあ…
Bちゃん でも寒くても女子!
かわいいスカート、 履いてるやん!
Aちゃん そんな褒め言葉でもうれしいわ。
Bちゃん なんかあった?
Aちゃん まあね…
Bちゃん あっ、これ、食べる!?
(Aちゃんに小さいチョコを差し出す)
Aちゃんの何気ない様子から、彼女の心のざわつきを察したBちゃん。
さりげない褒め言葉で、その心を開きましたが、無理に踏み込むことはしません。
代わりに小さなチョコレートに「大丈夫?心配してるよ、何かあったら言ってね」の気持ちをこめて渡しました。
お見事!プロ顔負けの対応!
相談援助における、ある程度の技術は訓練で身につきます。
けれども上記のBちゃんのように、人の心を開き、絶妙な距離感で相手と関われる天性の力をもった人がいることも事実です。
昨今、国家資格に上場予定の「とある資格」をめぐり、学部卒(大学卒業)に受験資格を与えよう、いやそれでは専門性が培えないから院卒(大学院卒)に、学校だけでは学べないから実務経験もプラスして・・・という論議が続いていたと聞きます。
一定の質を保証するために、資格を与える基準を決めることは大切ですが、相談援助に求められるBちゃんのような「力」をつけるのはそんなに簡単なことではありません。それを保証できるだけの「基準」をどのように定めるのか・・・。
もう何十年も続いている「とある資格」をめぐる論議の着地点に注目する毎日です。