今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

コロナ禍に思う

コロナが落ち着いたら・・・
という言葉が飛び交う中、尊敬していた元上司が昨年春、亡くなっていたことを知りました。

本当にパワフルな方で、肝っ玉母さんと呼ばれるのにふさわしい人でした。
私の拙い講義に対して、「先生、すばらしいお授業でございましたよ!」とほめてくださることもあれば、とあるトラブルで目を赤くした時、「ここは泣く場所ではありません!泣くならお便所で泣いてきなさい!」と叱責されたこともありました。

めまいを起こして、静養していると、元医療職の重鎮としての雰囲気そのままに、さっとお薬を差し出し、遠慮する私に「じゃあ先生、10円ちょうだい。診察とお薬の代金ね。」と言葉をくださるユーモアにあふれた方でした。

何度か、保護者面談に同席させていただきましたが、子どもの問題に関しては、保護者や私が驚くほど、厳しい態度で説諭されていました。
しかしその反面、保護者の苦労に共感しながら、最後は笑顔で帰らせる温かい方でした。

訃報を伝えてくれた方に「(コロナが)落ち着いたらお墓参りに行きましょう。」という言葉をいただいた私は、複雑な心境です。
世間の状況を考えると、お墓参りどころか、私が参られる側にならないとも限らない。

コロナが落ち着いたら・・・
古いアルバムをめくりながら、元上司のご冥福と、この言葉を使わなくてもよい日が来ることを、心からお祈りしています。

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