療育でハサミを使うことがよくあります。
支援センターでお預かりしている子どもは、その特性上、手先が不器用であったり、目と手を協応させるのが難しいことがあります。
ハサミ指導は、幼稚園や保育園の補講的な意味もありますが、実はそれ以上に療育的効果が期待できるのです。
ハサミを使った活動では、手先の微細運動をはじめ、目でしっかりと切る線を追う、集中力、注意力など、さまざまなことが経験できますが、私は何より「自制心」の育ちに期待しています。特に下のような星を切るときは、刃を大きく広げすぎたり、勢いがよすぎたりすると星は完成しません。
「小さいお口(ハサミの開閉)、先まできたら止まります、次はおなか(ハサミ刃の真ん中)で…」とお話ししながら子どもが切り抜いたものをせっかくなので、キラキラテープに貼ってみました!
療育では「〜できるようになる」という、目に見える発達を期待しがちです。けれども、必要なときに必要な力加減や我慢ができる…という内面の育ちも同じくらい大切だという当たり前のことを、忘れずにいたいと思います。