今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

ある心理士の憂鬱

先生、聞いていただけますか?そう、先日からお話ししている息子のことです。高校受験では志望校に点が足りず、ランクを落とした高校に進学しました。大学受験はがんばると言っていたのに、高校に入学してから週に3回ほどしか登校していません。このままでは、大学どころか高校卒業も難しい状態です。それに最近は、高校をやめたいと言っています。目的なくやめたら、ニートやひきこもりになりそうで…。

何で、学校に行かないかって?一度、自分の目で確かめろ!オレの高校、本当にひどい所なんだ。授業中に騒ぐのは日常、携帯、マンガ、ゲーム、早弁は当たり前。授業している先生も「おもしろそうだな」と一緒にゲーム始める。この高校の制服着てるだけで、電車の中でも冷たい視線が突き刺さる。模試で同じくらいの点だったやつは第一志望の高校に受かって、リア充な毎日なのに、なんでオレは?と思うと(落涙)

何からお話ししたらいいのでしょうか…。教師になって、厳しくも信頼される先生になろうと、授業以外の時間も生徒の相談にのり、行事やクラスマッチにも生徒と一丸になって取り組んできました。昔はそれでうまくやれていたんです。でも今は…。注意したらパワハラと言われ、少しのことで親が出てくる。研修では、生徒と同じ視点に立ち、親しみやすい教師になれと言われる。上司は退学率を上げないことに躍起になるばかり。

とにかく、彼が退学しないように説得してください。クラスが嫌なら、通信制とか定時制もありますからそちらに進路変更してもらってもかまいません。確かに退学率を上げないことは、理事会でも厳しく言われています。でもそれ以上に、中卒で世間に出る厳しさを考えてみたら…。実力主義?とんでもない。日本はまだまだ保守的な国です。嘘だと思うなら、ハローワークの求人をご覧になるといい。きれいごとだけではすまないんですよ。

校長の私がこう言っては何ですが、最近の子は辛抱が足りませんなあ。人生、思い通りにならないことなんて山ほどあります。私だって第一志望の大学に落ち、教員採用試験だって3回も落ちました。それでも、自分が就きたい職業だから、いえそれ以前に食べていくためには、頑張るしかなかった。今の時代の子にそんなガッツを期待するのは無理なんでしょうかね(ため息)。     to be continued