ガラスの靴と言えば、シンデレラです。
よい家柄のお嬢様だったのに、幼い頃、実母を亡くし、まま母にいじめられつつも健気に働き、最後には王妃の座を射止めた「勝ち組」。
近年、平凡な人が成功を収めたり、玉の輿にのったり(あるいは逆玉)することは「シンデレラストーリー」と呼ばれています。
そこで私が気になるのは「シンデレラのその後」です。諸説ありますが、まあこの世は諸行無常…いいことばかりは決して続かないのが世の常です。
根が真面目なシンデレラ、お城で繰り広げられる陰謀や策略に耐えられなかったかもしれないし、夫の女性関係に悩んだかもしれない、どこかの国のお妃のように、お城の堅苦しさに耐えられず、心を病んだかもしれない。ついには城を出て、元の貧しい暮らしに戻ったという結末も、ないとは言えない…。
お城のお姫様が、突然、そんな暮らしになったら途方にくれるでしょうが、シンデレラは過去に得たスキルがあるから、全く困りません。掃除も食事の支度も洗濯も、何だってできます。
もしかしたら、一発奮起して、自分のお城での経験を元に「シンデレラ女学院」を設立し、国中のお姫様の教育を担う、草分け的存在になるというのも考えられます。
もちろん、諸行無常の世の中ですから、この後も、シンデレラには数多の苦労が待ち受けてることは間違いなさそうです。
シンデレラが真の「勝ち組」になるためには、一時の幸せや成功にあぐらをかかない謙虚さ、時代の変化に適応し、それを乗り越えるしたたかさが必要なのかもしれません。