今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

ZOOM体験物語

新型コロナウイルスについて緊急事態宣言が出されてから、1か月以上経ち、次々と解除対象となる都道府県も増えてきました。しかしその余波は、かなり大きいものがあります。

幼稚園には文科省から、支援センターには厚労省から、毎日のようにメールが届きます。
あれだめ、あれしろ、これだめ、これしろ・・・
やはり、今後の教育現場は、今までのノウハウを捨て去り、システム自体を変えていかなくてはならないようで、頭が痛い毎日です。
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先日、巷で話題のオンライン研修に参加してみました。
いつもならば、この手の研修は東京や大阪に出向かなくては受けられないのですが、自宅で受けられるという何ともうれしい情報が届いたので、ウワサのZOOMとやらに初挑戦!

始める前は、うまくできるかなあ・・・と不安でいっぱいでしたが、やってみると意外と簡単です。
おまけにニガテな飛行機や新幹線に乗らなくてもいいこと、研修用の服を着なくていいこと、重い荷物を持った移動がないことなど、メリット満載でした。

しかしZOOM研修を通して、気づいたこともあります。
最初に受講者側の問題。
昨今、オンラインを使った授業の導入が推奨されています。しかしそれは、家庭という緊張感が保ちにくく、誘惑の多い環境の中で、一定の時間、画面の前に座って話が聞けることが前提です。小学校に入学したばかりの子どもたちや発達特性をもつ子どもたちに、この方法がどれくらい有効なのかは、もう少し時間が経たないとわからない気がしました。

次に講師(教師)側の課題。
大勢の人が対象になると、今のカメラ技術では、相手の反応をすべて確認することは難しい。
そのような中で、必要なことを伝え、尚且つ、飽きさせない工夫をしろとなると、どなたかもおっしゃっていたように、YouTuber並みの技量が求められると思います。
ましてや学校の授業は、自主研修と異なり、モチベーションの高い生徒ばかりではありません。下手をすると、目の前にテレビがついていて、内容はわからないけど時間は過ぎていく・・・ということがないとも限らない。
私自身、オンラインでの講義を打診されても、自分の技術を考えると自信がない・・・というのが正直な気持ちです。

今回の新型コロナ騒動で、いろいろなことが変わっていきます。
もちろん、時代の流れに適応しなくては生きていけない時代になりましたので、考えなくてはけないことは山ほどあるのでしょう。
ただ一つ、忘れてはいけないことは、何を取り入れるにしてもプラス面だけではないということです。

「授業が遅れる!」はい、オンライン
「子どもたちに詰め込みや行事をなくすのはかわいそう!」はい、9月入学

偉い方々の議論を、生暖かい目で見つめる毎日です。