今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

ある講習会の話②「できるための支援」はありますか?

前回のお話の続きです。

ashikatan.hatenablog.com

 この手の講習にもう一つ、つきものなのが記録用紙記入の演習(実物とは異なりますが、参考までに)。

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あてはまる数値を探して記入、その後グラフを作るという手順ですが、またまた私はこれが嫌いです。
特に知能検査等、対象者の進路の参考資料になるような検査の時は緊張するし、最近視力が落ちてきた目で細かい数字を追うのは辛い、何より根気がいる作業が苦手・・・。
周囲の人がどんどん記入していく中、遅れをとるし、おまけに欄を間違えていることを指摘されパニック!教師のペースで進められる授業についていけないって、こんな感じなのかなあ・・・と思いをめぐらせながら、ひとつずつ修正液テープで消していると、見かねたスタッフの方が「どうぞ使ってください。」と拡大したカラーコピーの記録用紙を渡してくれました。地獄で仏!

現代社会において、苦手なことを克服しても同じくらい「克服しなければいけないこと」はあります。そんな社会を生きぬくためには、「助けを求める力」や拡大コピーを使うなど「できるための工夫」も大切なスキルなのではないでしょうか。
近年、学校においても支援の必要な子どもたちに対して「合理的配慮(一人ひとりの特徴や場面に応じて、困難さを取り除くための個別の調整や変更)」がなされることが増えてきましたが、これも「できるための工夫」の一つです。

それにしても・・・この難局を乗り切る(いや、正確な結果を出す)ため、自分自身への合理的配慮として、この検査の換算ソフト(数値を入力すると、正確な記録用紙を作成してくれるソフト)、買った方がいいかなあ・・・。