保育者養成校の学生さんが就職シーズンを迎えています。またまたよくある質問は、
「先生、どこの園が良いの?」
逆に聞きたい!「『良い』って何が?」
でも保育業界に就職を希望する学生さんは、だいたいどこも同じような待遇(給料、休暇、多忙さなど)であることは知っています。その時点で「こんな業界は無理!」という方は、そもそも保育現場への就職は考えません。
だから彼らが「どこの園が良い?」と聞くときの「良い」は9割ほどは「人間関係」のことを指しています。
そう言えば、最近、Facebookの広告の一部にこんなものがよく掲載されていますが、ご存じでしょうか?
わざわざキャッチフレーズにするくらいですから、求職者にとって、職場選びの条件として人間関係の良し悪しは大きなウェイトを占めているのだと思われます。しかし人間関係良好の園があるとして、どうやって「厳選」するのか、機会があれば聞いてみたいなあ(笑)。
支援センターで3歳児の子どもたちがブロック遊びをしたときのことです。ひたすら高くしたい子、くるくる回る観覧車が作りたかった子、工事現場の車両にしたい子・・・。みんなの思いはそれぞれで、限られた数のブロックをめぐって、時には強い口調も飛び出します。
「Aちゃんがままごと行ったらいい!」と言うB。
Aちゃんはふらりとままごとコーナーに移動しました。
次にCはAちゃんの作ったものを自分の作品にくっつけました。
「Cちゃん、ずるい!」と怒るB。
それからも人が入ったり出て行ったり・・・ブロック遊びの人間関係はどんどん複雑化していきます。
子どもの世界でも人間関係は複雑です。
「あの人さえいなければ!」と思う人がいる・・・。
でもその「あの人」がいなくなっても、また別の人が目障りになってくるのはよくある話です。
その逃げることができない「関係」の中で、どうやって折り合いをつけるのか・・・。多分、紀元前の昔から人類が抱えている永遠のテーマです。