今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

間違えたのはど〜こだ?

1年前のお正月のお話です。
成人式後、同窓会に着て行くドレス用ネックレスがない!と前日に騒ぐ娘の無茶振り(いえ、リクエスト)に応え、久々にビーズアクセサリーを作ってみました。
本人の要望は「ねじねじした豪華な」パールネックレス。


元日はお店が開いていないから材料は買えない(もちろんAmazonも来ない)ので、糸が切れてそのままになっていたパールや、手持ちのビーズで出来上がったのが、この作品です。

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糸にひたすら通すだけの工程なので、そこまで難しくない・・・予定だったのですが、このねじねじした部分が、とにかくややこしい!

入れる方向と場所を一つ間違えると、きれいな層になりません。しかも、その間違いに気づくのは、何本か通していって、形がおかしくなってきた時…。

当然、そうなれば前の過程に戻るため、ほどいていくことになります。四苦八苦の末、完成したのは同窓会の数時間前でした。

ビーズ細工のように、やり直しがきけばそれなりの形ができるのでしょうが、世の中、進むしかない時の方が多い気がする今日この頃…。

 

詠み人知らず⑦

#イマソラ
灰色の すきまにさしこむ一抹の
空色に見た 希望の光

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#年度末
弥生月 あと2か月はほしいです
積まれた書類 減らぬ毎日

#コロナ
怖いのは ウイルスよりも不安感
見えない未来を あおるのだあれ?

#ためいき
どうしてと 聞かれることは辛いよね
全部言えたら 苦労はしない

#3月の駅
それじゃあね 手を振り見送り後ろ向く
強くなったね あの頃よりも 

教務手帳
新品の 紙の香りにふと気づく
いつの間に来た 怒涛の卯月



 

 

遠い日

昔々あるところに・・・。
花ちゃん(仮名)という14歳の女の子がいました。
彼女はおとなしく、恥ずかしがりやでしたが、小さな動物が大好きな優しい子でした。
しかし、当時の学校は荒れる子どもたちを押さえつける(いや、指導する)ため、管理教育が横行しており、今とはかなり違う雰囲気がありました。

ashikatan.hatenablog.com

花ちゃんが学校に来られなくなった原因は、わかりません。
おそらくいろいろな要因が絡み合い、登校自体が苦しかったのでしょう。
しばらくして花ちゃんは、教室ではなく、教育センターにある適応指導教室に通うようになりました。

担任の先生は、頻繁に教育センターを訪れ、花ちゃんとお話ししたり、自分の科目については補修を行っていたようです。そして、花ちゃんに会った翌日には、ホームルームで花ちゃんの様子について、クラスの子どもたちに伝えていました。
最初は、熱心に話を聞いていた子どもたちですが、長い間、顔を見せない級友に対する関心も薄れていくようでした。

そんな中、花ちゃんとはそれほどかかわりがなかったはずのSちゃんは、担任の先生が花ちゃんの話をしてくれるのを楽しみにしていました。それは、花ちゃんが体験した「箱庭療法」の話を聞いたからです。

箱庭療法とは、砂の入った箱の中に、人、動植物、乗り物、建物などのミニチュアを置き、何かを表現したり遊んだりすることを通して行う心理療法です。
担任の先生の話によると、花ちゃんは、こんこんとわき出でる泉の周りに、うさぎややぎなどのかわいい小動物を並べていました。そして、少し離れたところに、1匹のライオンを置いたそうです。
適応指導教室の担当者の見解としては、「小動物は花ちゃんの優しい心の表れ。そして、ライオンは何かの恐怖、いつかは戦わなければならない心の葛藤かもしれない。」とのことでした。

当時14歳のSちゃんに解釈はできません。しかし花ちゃんの作った不思議なジオラマ(箱庭)をいつか作ってみたいなあと思うようになりました。

時は流れ・・・。
先日、Sちゃんは箱庭療法の研修に行きました。以前から、箱庭療法に携わる機会はありましたが、最近になり、もう一度、勉強してみようと思ったようです。
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これはその時に製作した箱庭の一部です。
出来上がったとき、どこかで見た箱庭だなあとSちゃんは思いました。思い出すのに、随分と時間がかかりましたが、これははるか昔に聞いた花ちゃんが作った箱庭とそっくりだったのです。

花ちゃん、今はどうしているのかなあ・・・。

詠み人知らず⑥

#とある日曜日
モッツァレラ パンに挟んで焼いてみる
ハイジの気分 味わう休日

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#教訓
しぶしぶの やむを得ずでの選択が
何に化けるか じっと見守る 

#見ていてね
思い出す 会いたき人は今は亡く
まぶたに浮かぶは あの日の約束 

#値上げで話題のあの施設
千葉の城 夢は叶うと踊ってる 
ネズミの言葉は ホントだろうか

#おせっかい
運命の 赤い糸は色あせる
ピンクの糸も 候補に入れたら?

#なんか見た
そんなこと ドラマだけの話だと
思いたいけど 見たのは事実

時間の使い方

先日、キッシュが食べたくなりました。
しかし、この近隣で売っている所と言えば、ス〇ーバッ△スくらいしか思いつきません。。しばらく考えてみましたが、どちらにしても外出しなければいけないことを考え、思い切って自作することにしました。

まずはスーパーで材料の購入です(以下、今回の調理必要分量と単価)。
・パイ生地   2枚  200円 
・ほうれんそう 1束  170円
・マッシュルーム 1p      170円
・玉ねぎ    1/2個   20円
・ベーコン   100g   180円
・生クリーム  100ml 200円
・卵      2個    70円
・チーズ    2枚    60円
・その他調味料   冷蔵庫にあったもの

その時の時価で税込み約1,070円。6ピースできましたので、1つあたりの単価は、178円、光熱費や元々あった調味料を含めても200円以下というところでしょうか。
一般的なキッシュが1つ450円程度ですから、手作りすれば、半額以下の値段でキッシュが食べられる計算です。

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ある人にこの話をすると、ピンポイントで1個だけ食べるなら、残った材料やキッシュは無駄。また作る手間を考えたら、倍以上の値段を支払ってもお店で買う!と言います。その方のご意見によると、「時間をお金で買うと思えば、450円は高くない。」とのことでした。

その言葉を聞いて、以前、有名な小児科医の松田道雄先生が「書店にある離乳食の本は、育児コーナーではなく趣味のコーナーに並べてほしい。あんな複雑な手順を踏んで、離乳食を作る暇があったら、ベビーフードを与えて、赤ちゃんと触れ合う時間をたくさん作りなさい。」と著書の中で述べられていたことを思い出しました。
もちろん、反論意見はあるでしょうが、彼がこのように述べたのは昭和の時代。今よりもずっと保守的な時代でした。その中で、あえて物申す姿勢に、新鮮な気持ちが芽生えてのを覚えています。

時間やお金の使い方は、その人の人生観を大きく反映していることを、キッシュ作りを通して、考えさせられました。誤解なきよう添えておきますが、今回はたまたま手作りした私も、普段は断然、「時間をお金で買う派」です。

追伸
ちなみに残ったキッシュは冷凍保存しています。
レンジ&オーブンで出来立てに復活しますので、無駄にはなりません(軽く反論)。
まだ作り置きがありますので、ご希望の方はいつでもいらしてくださいね。

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読み人知らず⑤

#旅立ちの春
憧れの 街に行ったら変われると
信じて飛び立つ 若さにジェラシー

#進路相談
この資格 取れば将来安泰か? 
予測はできても 断言できず

#クリスマスの夜
バブル期の 賑わいどこに行ったのか
当日予約が 可能なディナー

#東京ラブストーリー
すれちがい  今はリスクは減ったのね
文明の利器 スマホの恩恵

#東京ラブストーリー
世が世なら この子の方がモテたかも
時代で変わる 理想の彼女

#東京ラブストーリー
今ならば 犯罪スレスレその誘い
リスクとスリル 天秤傾く

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如月の休日

私の誕生日は4月ですが、幼い頃からずっと2月、3月生まれにあこがれていました。
特に年をとってからは、同学年の友達より早く誕生日を迎えることに何となく抵抗があります(笑)。
また幼い頃は、2月や3月生まれの子どもが受けられる恩恵(少々、できないことがあっても生まれ月のせいにしてもらえる)にあずかることもできず、逆に4月生まれなのに・・・という目にさらされ、何となくしんどいなあと、子ども心ながらに感じていたような気がします。
ちなみにそんな思いを反映したわけではありませんが、私の娘は2月生まれです。

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2月も後半になると、さまざまなしがらみや思惑をのせて、決算、予算、人事、事業報告、事業計画など、いろいろなことが動き出します。
おそらくスピッツのチェリーの歌詞にあるように「想像した以上に騒がしい未来」が待っているんだろうなあと思う、如月の休日でした。