プチ旅で心理研修に行って来ました。
旅の夢、特に乗り物に揺られる夢は悩みや不安の象徴だと聞いたことがあります。確かにどこまで続くのかわからない線路は、心の迷いを示すようにも感じられました。
心の疲れが出始める時期です。皆様も十分にご自愛ください。
「事業所の生活に慣れ、楽しく過ごす。」
これは、新しく支援センターに通所し始める子どもの目標に、よく掲げられている事項です。
こんな当たり前のことが目標?
支援センターって、言葉やソーシャルスキルの訓練をするところでしょ?
という思いの方がいらっしゃっても不思議ではないのですが、家庭以外の環境下で、保護者以外の大人の指示に従い、友達と遊ぶことがクリアできなければ、次のステップに進むことはできません。
最近では、大学や短期大学でも、学生たちが新しい環境に慣れ友達との関係が築けるよう、入学前後に合宿やオリエンテーションを実施するところが増えてきました。環境や対人関係でつまずく学生のフォローが目的と聞きます。学生からは「抵抗があったが、この行事を通して友達ができ、楽しい大学生活のスタートが切れた。」という声が多いとか・・・。
やや過保護的な感は否めませんが、大学生に対しても意図的な「友達づくり支援、場慣れ時間の提供」が必要な時代になってきたのかもしれません。
置かれた環境になじめるスピードは、早い人もいればゆっくりな人もいますので、どちらが良いというよりは、個人差の問題です。焦ったり、人と比べる必要はありません。この春、入園、入学、就職など、新しい環境での生活を始めたすべての人が、充実した毎日を過ごせますように、心からお祈りしております。
追伸
園庭にはいろいろな花が咲いていて、春を感じています。
成人しても、経済的あるいは精神的に親元から離れられない「パラサイトシングル」が増えてきたと言われ始めて久しくなりました。
2010~14年に実施された「世界価値観調査」のデータによると、25~34歳の若年層のうち親と同居する未婚者は、日本で約42.2%となっています。
このデータは国の文化、住宅事情によっても異なるので、一概に良し悪しはつけられません。また現在のわが国における経済・雇用状況は決して恵まれているとは言えず、親元を離れて自活したくてもできない若者が増えていることも事実です。
しかしそのような事情をふまえても、子どもが一方的に親に「依存」した場合、親が病気になったり亡くなったりすると自活できない人も出てきており、静かな社会問題となっています。
それを反映してか、子育ての最終目標を聞くと「自立」と答えられる保護者の方が増えてきました。
どうすれば、子どもの自立を促す子育てができますか?と聞かれることもありますが、私自身が教えていただきたいです(泣)。
でも・・・。
毎朝、うちの幼稚園の子どもたちは門で保護者と離れ、自分で荷物を持ち、玄関まで歩いて行きます。ほんのわずかな距離ですが、車生活に慣れ、抱っこやおんぶが主流だった子どもにとっては、一つの大きな関門なのかもしれません。初めは親と離れて歩くことや荷物を持つことが難しい子もいますが、毎日繰り返すうちにできるようになっていきます。
いつも思うのは、門でさっと手を離して岐路につく保護者の子どもさんほど、短い期間でそれをこなせるようになるということ・・・。
子どもの自立を望むなら、まずは親が少しずつその手を離してみることも必要かもしれません。
春の風が感じられるようになった今日この頃、幼稚園に咲いたチューリップと一緒に、自分の足で歩き始める子どもたちを見守りたいと思います。
桜の季節になりました。
ネガティブにならないコツと題して、続けて投稿したせいか「先生は前向きな方なんですね。」というご意見をたくさんいただきますが・・・それはとんでもない誤解です。
今は昔、大学の心理検査実習での話。自分で自分を検査し、分析して結果をレポート提出するという課題が出ましたが、どうひいき目に見ても、結果はかなりの…。こんな人間に対応できる心理士がいたら会ってみたい!と思った記憶があります。あれから時間は流れましたが、基本的な本質は変わっていません。
ただ、出会ってきたたくさんの方々に「前を向かなければ前は見えない」、「『どうしよう』ではなく『こうしよう』」と教えていただき、その「ご縁」には感謝できるようになってきました。
ブログ開設から1年たちました。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
ある国のとある森のお話です。
ある風の強い日、火事が起こりました。火はたちまち燃え広がり、森は大騒ぎになりました。
新築されたばかりのキリン邸も例外ではなく、キン太は「どうしよう!どうしよう!どうしてこうなったんだ!?」を繰り返します。
そこに隣森まで買い物に行っていた弟のリン次郎が帰ってきました。リン次郎は「こうするんだよ!」と消火器を持ち出し、火を消し始めました。
ある夏から秋にかけての日、森に台風が吹き荒れました。動物たちは一歩も外に出ることができません。森でも評判のケーキやさん、うさぎのピョン子が外を見てみると、収穫まじかの人参畑は水浸し。「どうしよう!どうしよう!人参が流されてキャロットケーキが作れない!」と今にも死にそうな顔をしています。そこに、2階で雨戸を閉めていた妹のミミ子が下りてきました。ミミ子は「こうするのよ!」と保存していたドライフルーツを取り出し、ケーキを作りはじめました。
「どうしよう」と「こうしよう」・・・。
たった一文字の違いですが、どちらの考え方をするかで、結果は大きく変わるのかもしれません。