今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

ネガティブにならないコツ

ある所に小さなツボミをつけた木がありました。

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それを見つけた一羽の小鳥が言いました。

 

キミは翼がないからどこにも行けないね。

はい、小鳥さん、ここにいたら毎日、私の世話をしてくれる人たちがいるから幸せです。

 

キミは花を咲かせるために、かなりの体力を消耗するから疲れるね。

はい、小鳥さん、僕の花が開くのを待っていてくれる人がいて、うれしいです。

 

キミは暑さも寒さも、一身に受けなければならないから、大変だね。

はい、小鳥さん、環境に適応できる力がついて、強くなりました。

 

キミはどうして、そんなに前向きなのかしら?

はい、小鳥さん、僕は後ろも過去も見ないから、今と未来しか見えません。前だけ見ていたら、前向きになれました。

練習できること、できないこと

決算、予算が同時に押し寄せ、卒業式と入学式の準備を同時に進めながら、事業計画を作るこの季節…

今日は他園の卒園式に来賓出席してきました。自分の園の卒園式は、とにかく緊張の連続で、式をスムーズに進行することに一番、神経を使いますが、お客さまとして出席すると、いろいろなことが見えてきます。

恒例の来賓挨拶に「はい!」、「ありがとうございます」と声を揃えて応えている子どもたちを見て、かなり練習したなあ…と苦笑。でも、いきなりの問いかけに「はい!」のタイミングがズレてしまい、照れ隠し笑いをする子どもの姿もかわいく思えました。

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世の中には、練習できることと、できないことがあります。「備えあれば憂いなし」といわれますが、いくら「備えて」いても「憂う」ことはあります。もしかすると大切なことは、その場その場で、「何とか」生きていける「たくましさ」なのかもしれません。

言うと言わずと…

私は管理職(心理職)という立場上、子育ての陰の部分にかかわらせていただくことがあります。

おぎゃーと元気に生まれた我が子、ごく普通に子育てしてきたのに、子どもの言葉が遅い、集団活動が苦手、友達と仲良く遊べない、発達障害の可能性を示唆された、夫婦や祖父母との確執などなど…。 少子化対策への懸念からか、子育ての楽しさを伝えようと主張する有識者もいると聞きますが、子育てはきれいごとだけでできる業ではありません。

 

ある日、ふらりと立ち寄るいつもの隠れ家で、オーナーさんが柔らかい讃岐言葉でこんな話をしてくれました。

「(ある地域で起こった事件に対して)あの辺りは大きいおうちが建っていて、裕福なご家庭が多い。それでもあんなことがあるんですから・・・。言うと言わずの違いで、どこのおうちも何かしらあるんとちがいますか?

 

悩みは解決しなければいけないという前提に立つと、苦しくなります。しかし、言うと言わずと悩みを抱えている人がいる…、つまり悩んでいない人はいない…と感じたら、少しは前を向ける気がしませんか?

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専門性が求められる職業とは?②

Aちゃん   寒いなあ…

Bちゃん   でも寒くても女子!
     かわいいスカート、  履いてるやん!

Aちゃん   そんな褒め言葉でもうれしいわ。

Bちゃん   なんかあった?

Aちゃん    まあね…

Bちゃん    あっ、これ、食べる!?
    (Aちゃんに小さいチョコを差し出す)

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 Aちゃんの何気ない様子から、彼女の心のざわつきを察したBちゃん。
さりげない褒め言葉で、その心を開きましたが、無理に踏み込むことはしません。
代わりに小さなチョコレートに「大丈夫?心配してるよ、何かあったら言ってね」の気持ちをこめて渡しました。

お見事!プロ顔負けの対応!
相談援助における、ある程度の技術は訓練で身につきます。
けれども上記のBちゃんのように、人の心を開き、絶妙な距離感で相手と関われる天性のをもった人がいることも事実です。

昨今、国家資格に上場予定の「とある資格」をめぐり、学部卒(大学卒業)に受験資格を与えよう、いやそれでは専門性が培えないから院卒(大学院卒)に、学校だけでは学べないから実務経験もプラスして・・・という論議が続いていたと聞きます。

一定の質を保証するために、資格を与える基準を決めることは大切ですが、相談援助に求められるBちゃんのような「力」をつけるのはそんなに簡単なことではありません。それを保証できるだけの「基準」をどのように定めるのか・・・。
もう何十年も続いている「とある資格」をめぐる論議の着地点に注目する毎日です。

 

専門性が求められる職業とは?

年末年始のテレビ番組はつまらない!と言われて久しくなりました。

どうしても撮り貯めした番組が多いので、同じような内容になってしまうことが原因だと思うのですが、まあ年末年始ぐらい出演者の方にお休みがあっても・・・という気もします。

そんな私の最近のお気に入り番組はマグロに賭けた男たちシリーズ
新年のお笑い番組や新ドラマより、ずっと夢とロマンが感じられ、(動物愛護の視点は別として)毎回、楽しみにしているのです。

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たかが「釣り」と侮るなかれ、マグロ漁業はなかなか大変です。エサのつけ方糸のかけ方電気ショッカー(マグロを気絶させる道具)をかけるタイミングマグロを釣り上げる時の針のかけ方傷をつけずに捕獲する方法など、かなり高度な技術がいります。またマグロを見つける勘や忍耐力あの冬の荒海で倒れないだけの体力と気力船酔いしない平衡感覚も必要なのです。

「専門性」が求められるのは、何も大学を出て得られる資格だけではありません。どの職業であってもその道のプロには、知識と経験に基づく高度な技術、忍耐力、体力、気力が求められます。

これからの漁師は厳しいと言った父の反対を押し切り、マグロ漁師になった息子。しかし思うようにいかない日々に、悩む毎日。
そんな息子に対して、父が言った言葉、
「決めたんだったら・・・やって、やって、やり続けんといかん・・・。」

私が長年、書き留めている名言ノート「2017年版」ノミネート決定です!

 

希望

駅のホームで見かけた今年の干支(ちょっと品種は違いますが^_^)。

飛びたくても飛べない様子です。

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困ったのぉー。

それ、困ったでないかぁー。

(しばらく時間をおいて)

ほんだけど…頑張ってできんかったんならしようがないんでないかぁー。

それでもしたいんだったら…

もう一回、がんばるしかないんでないかぁー。

じいちゃんは、そなん思うけどのぉー。

 

亡き祖父なら、きっとそう言ったでしょう。

そんなことを思った元旦。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。