今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

希望

駅のホームで見かけた今年の干支(ちょっと品種は違いますが^_^)。

飛びたくても飛べない様子です。

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困ったのぉー。

それ、困ったでないかぁー。

(しばらく時間をおいて)

ほんだけど…頑張ってできんかったんならしようがないんでないかぁー。

それでもしたいんだったら…

もう一回、がんばるしかないんでないかぁー。

じいちゃんは、そなん思うけどのぉー。

 

亡き祖父なら、きっとそう言ったでしょう。

そんなことを思った元旦。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

シマリスさんの悩み

何が悪かったのかなあ…とか、この失敗の原因は何だろう…と考えてしまうことはありませんか?

とある動物森で、シマリスさんは今日も深いため息をついています。

大好きな蛇弐図パン屋で、このお店の看板ボーイである5匹組のお兄ちゃんたちがけんかして、パンを焼くグループを解散するといううわさが流れていたからです。

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木の葉出版の「女子自身」によると、「蛇弐図」パンで、お兄ちゃんたちに仕事を教えてくれたイノシシのお姉さんが、自分のお店を持とうとしたことにあるそうです。

イノシシのお姉さんと仲の良かった5匹組のお兄ちゃん(通称:あにまっぷる)たちが、お姉さんについていく、行かないでもめ始めたと、書かれていました。

大きなはさみでどんな苦難も断ち切るリーダーのなかにくん、

クールボーイくまごろちゃん、

朝ごはんのアイドルママ役もこなしたことりくん、

グループの調整役うさなぎくん・・・の4匹はイノシシのお姉さんと一緒に新しいお店を作ることを考えましたが、数々の○○男に選ばれている、きむらくだくん(略してきむらく)だけは反対でした。

結局は、きむらくが「蛇弐図」の店長、ジャガーさんに頼み、森の公民館の舞台で5匹が「やっぱり、あにまっぷるとして蛇弐図でパンを焼き続けます」宣言をさせてもらったのですが、森のみんなは、なぜかしっくりきませんでした。

それどころか、「きむらく、自分だけいカッコしてる!」という批判が集まっていると、木の皮出版「週刊過去」には書かれていました。

一瞬、パンを焼き続けるかに見えた、あにまっぷるですが、「ABRA」という雑誌によると、5匹の溝ばかりが強調されています。結局、年末恒例の「紅白パン焼き合戦」にも出ることなく、森の掲示板に簡単な挨拶だけを貼り、5人のパン作りグループは解散となってしまいました。

 

気がつくとシマリスさんの隣に、仲良しの長老、ふくろうおじさんが座っていました。

 

いいかシマリス、今回のグループ解散の背景には、29回の軽い行き違いがあり、その背景には大きなトラブルには至らなかったが、誰しもがヒヤリとする300回の瞬間があったはずだ(ハインリッヒの法則)。イノシシのお姉さんがいなくなったことはきっかけであり、彼らがバラバラになってしまった原因ではない。

 

そして最後に長老ふくろうは、意味ありげなほほ笑みを浮かべてこう言いました。

それにしても・・・この事件で一番損をし、一番得をしたのは誰なんじゃろうなあ・・・。

まあ、確かに言えるのは、もう我々は、彼らの作ったパンを、食べることができなくなってしまったということだがなあ…。

 

ハインリッヒの法則 
 労働災害における経験則の一つ。1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するという。

エビデンスのその先は?②

前回はエビデンスの重要性について、書きました。しかし残念なことに、どれだけ研究されて導かれたエビデンスでも、世の中に絶対とか永遠はありません

 

ashikatan.hatenablog.com

年末の時期、つい片付けの手を休めて、本を読んでいます。これは、今から20年くらい前に発売されたものですが、私の臨床への意識を大きく変化させてくれた大切な書籍です。

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あの頃、なるほど!と感じさせられる内容で、私自身、参考にすることが多かったのですが、久々に読むと「あれ⁉︎」と感じる部分が多く、少し戸惑いました。 

著者は大学の先生(多数は心理士)方々で、事例に上がってきている症例は、不登校」や「いじめ」、「ストレス」や「職場での不適応」が大半です。

当時それらは「心の問題」として扱われていましたが、今であれば、良し悪しは別として、間違いなく「発達障害」としての対応がなされる症例が多い気がしました。

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「心の専門家」として心理士が注目を集め、少子化に悩む大学が臨床バブルと揶揄されるほど、競い合って心理学科を作りはじめた頃からはや20年。

しばらくすると「心の問題」の背景には「発達障害(脳の機能不全)」が潜むと言われ始め、カウンセリング、絵画・箱庭療法、性格(人格)検査よりも発達相談、発達検査を重点的に取り扱う大学も出始めたと聞きます。

例えば以前は自閉症が「親の育て方」が原因で起こると信じられていました。今、そんなことを主張する専門家はいないと思いますが、このように、時代とともに「心」や「発達」におけるエビデンス(化学的根拠)も変わるかもしれない…ことは常に意識しておかなくてはと感じた読書時間でした。

 

 

エビデンスのその先は?

ネット上で静かな話題になっているカライドサイクル(折り紙の万華鏡)を作りました。

くるくると形が変わるおもしろいおもちゃです。年明けに支援センターデビュー予定です。

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ユニット折り紙は、一つひとつのパーツは単純な作りですが、組み立てになると説明図も作り方動画もアテにならないことが多い(私が読み取れないだけ?>_<)。

特に複雑な作品は折り目が多く、折る位置さえわからなくなる…。しかし、パーツさえ基本に忠実にしっかり折っておくとここが一番大切!)、後は「タイミング」の問題で、気づいたらできていた!というのが正直な感想です。

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今はエビデンス(証拠、根拠)という言葉を聞くことが多くなり、医療も療育や教育も科学的根拠に基づいて行うことが主流です。

例えば「集団療育」の名の下に、子どもたちを好きなように遊ばせるだけ…というやり方には私も疑問を感じています。

子どもを集団で過ごさせたら自然にできることが増えるというのは大きな間違いです。

集団の中で伸びていくのは子どものどのような能力で、それはなぜなのか、集団で伸びにくいのはどの部分か、そもそも集団で過ごすにはどのような前提条件があるのか、ということを把握し、保護者と一緒に考えていかなければ、専門的な療育はできません。

エビデンスに基づいた療育の先に、何かのふとした「タイミング」で見せてくれる子どもたちの「奇跡」がある…そんなことを考える午後のひとときです。

 

追伸  

ただいま、カライドサイクルの最難関(花火)に挑戦中です。

よかったらご一緒に^_^。

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追記

完成しました!

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セブンラック

毎日、寒い日が続いております。その後、いかがお過ごしでしょうか。

今日は一足早いクリスマスプレゼントを送っていただき、ありがとうございました。

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私は昔、ある人に「この世の中は科学で解明できないことがあるんですね。」と言ったことがあります。するとその人は笑いながらこうおっしゃいました。

科学で解明できることの方が少ない」と。

 

7色のバラ、セブンラックは奇跡を起こすと聞いたことがあります。どちらかと言えば、合理的な私ですが、科学では解明できない奇跡を信じてみる気になれるほど、心のこもったすてきな贈り物でした。

幼稚園や支援センターの子どもたちにもぜひ、見せてあげようと思います。

 

またお会いする日が楽しみです。その時まで、どうぞお元気で。

傷ついた心を癒すには…

毎日、給食は幼稚園の3歳児クラスで食べます。

今日のお昼はハンバーグ!子どもたちの笑顔もひとしおでした。

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しかしここ数日、心身ともに万全ではない私。自分のお皿には少しだけしか盛り付けませんでした。いただきます!のあと、それを見たAちゃんは「せんせい、おなか痛い?」周りの子も、「食べないと元気になれないよ!」、「せんせい、Yちゃんが結婚してあげるから、元気になって!」などなど(笑)。

 

大学時代「人間関係論」の授業の中で、今の自分は幸せか否かという小論を書かされたことがありました。はっきりした記憶はないのですが、多分、辛いことがあったのでしょう。幸せだとは書きませんでした。後でその教授がおっしゃるには、クラスで2人だけ、自分は不幸だと書いた人がいるとのことでした。その瞬間、目が合ったのは私の親友(笑)。

 

人は辛いとき、どうやってそれを癒すのでしょう。薬もお酒もタバコもやけ食いもカラオケも、一瞬はそのさびしさを紛らわせてくれます。

しかし傷ついた自分を気にとめてくれる人の存在ほど、支えになるものはないような気がします。

今日も私は、周囲の方々に感謝です。

もしも私が少子化対策大臣だったら…

あるSNSで見かけた、

以下の発言を禁止し、罰則を設けます!

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若く産んだら、早すぎる。

老けて産んだら、遅すぎる。

一人で産んだら、父親は?

多く産んだら、やっていけるの?

一人っ子なら、一人だけ?

産まなかったら、かわいそう。