今日、希望のタネを蒔きました

療育現場の所長日記です。

詠み人知らず

#ある日の16時
できる人 言われなくてもかまわない
電源落として パソコン閉じた

#ある日の17時
納得は していませんしできません
笑顔の下に 埋めた疑問

#ある日の18時
きのこかな たけのこかなと迷うけど
大人買いした 今日のごほうび

#ある日の19時
なんでかな? 頭が痛いのなんでかな?
セデス味の チョコをかじる

#ある日の20時
初夏の夜 ふと見上げたら白鳥座
明日はよい日で ありますように

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プリン

世の中にはおいしいスイーツが溢れています。その中でも私はカスタード系のものが好きで、シュークリームやカスタードプリンが大好きです。

そしてプリンに関しては、卵や生クリームをたっぷり使った高級プリンより、スーパーにある3つ100円前後のプッチンプリンや、粉を牛乳で溶いて作るインスタントの類が好きなのです。
・・・ということで、今日はプリンにちなんだお話をしたいと思います。

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小学2年生 Bちゃんの日記
今日は、プリンを作りました。プリンの粉に牛乳をまぜて型に入れて固めました。おいかったです。

担任:A先生のコメント
先生は最近、インスタントではなく手作りプリンに挑戦しています。粉のはやめてね!

A先生に悪気はなくて、限られた時間と紙面に思いついたことをさらっと書いだけかもしれません。でもBちゃんは翌日から絵日記を提出することが辛くなってしまいました。

Bちゃんはプリンを作ったこと、おいしかったことを先生に伝えたかったのです。プリンの栄養価や手作り云々ではなく、自分が体験したことや感じたことを伝えたかった・・・それなのに、インスタントのプリンはだめと決めつけられたり、自分は手間暇かけて手作りしていると自慢されたりすれば、その相手に心を閉ざしてしまうのは当然のことかもしれません。

A先生、もしBちゃんがまた日記を書けるようになったら、一言でかまいません。「プリン作り、楽しかったね。」、「おいしくできてよかったね。」とBちゃんの伝えたい気持ちに応えるコメントを添えてあげてくださいね。

 

 

 

10連休が終わります

新卒の学生さんが就職して約1か月経ちました。新緑の美しい時期ですね。

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毎年、この時期に書くのは「5月病」のお話。
今年は特に連休が長いので、休みあけが少し心配です。
ashikatan.hatenablog.com先日、とある職場に就職したAちゃんに会いました。
学生時代から何をさせても卒なくこなしていたAちゃんですから、希望の職場に就職し、さぞかし生き生きと働いている・・・と思っていたのですが、彼女の顔色はさえません。

話を聞くと、先輩たちは、わからないことがあったら聞いてねとも言ってくれる、でも何を聞いたらいいのかわからなくて・・・という新規採用の人にはよくあること?とも思えることを気にしていました。
その中でも彼女が一番、辛いのは「挨拶をしたのに無視される(気がする?)」ことのようです。

日本人は、幼少期から「おはようございます」といった挨拶を、しっかり身に着けてい育つことが大半なので、社会人が「挨拶」というマナーを知らないことはないと思います。しかし忙しいとつい、相手の顔を見ずに挨拶を返したり、相手に届かないくらい小さな声になったりすることはあるのかもしれません。そしてそれは思いの外、他人を傷つける可能性があるのです。

あるSNSによると、挨拶は「私はあなたのことを個体として認識し尊重しています」というメッセージです。新規採用者がいらっしゃる職場の皆さま、どうか連休明けの憂鬱な出勤日、彼らに笑顔で「おはようございます」と声をかけてあげてくださいね。

 

ある日、突然当事者に…③

近くのものが見えにくい!と感じ始めてから約1年。
それでも何とか生活できていたので放置していましたが、最近は本を読むのが辛くなってきたため、もはやこれまで・・・と、生まれて初めて眼鏡屋さんに行ってきました。

眼鏡もコンタクトも無縁の世界で生きてきたので、眼鏡のことは全く分からないし、恐る恐る店内に入ったのですが、「いらっしゃいませ~」と明るい笑顔の店員さんが迎えてくれました。

「今日はどうされましたか?」と聞いてくれたので、今の状況、これまでの経過を説明しどのようにすればいいかを尋ねました。すると「それはお困りですね」と言った後、とりあえず、これをかけてみてくださいと一つの試供用眼鏡を手渡されました。

すると・・・。
見える、見える!今までかすんでいた文字がくっきり見えます。
これでしっかり見えるということは、やはり視力が落ちている・・・と思いつつ、いくつか試していると、「もし字を読むためだけならこれもあります。」とハズキルーペを手渡されました。「これは拡大鏡です。眼鏡ではないので。」とのこと。
眼鏡に抵抗はないし、見えないものは仕方ないと腹をくくったつもりでしたが、お店の方には眼鏡を使用することが受容できていないように見えたのでしょうか。

生活しているとこれまで何の変哲もなく生きてきたのに「まさか、こんなことが!?」と思うことが降りかかってくることがあります。
そんな時、運命とかあなただからこそ与えられた試練とかと言われても「どうしてそれが自分なのか?」という気持ちが先に立ち、受け入れがたい気持ちになるのは当然のことで、受け入れまでにかかる時間やその経過は、人により異なります

受け入れがたい試練に見舞われた際、あの眼鏡店の店員さんのように、揺れる気持ちに寄り添ってくれる人がいたら少しは救われるかもしれない・・・そんなことを考えながら、キーを打つ雨の日です。

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五里霧中

先日、羽田空港に着くと、例のごとく「〇〇空港、視界不良のため、羽田空港に引き返す可能性あり。現在、搭乗手続きを中止しています」というインフォメーション。 
私が遠出すると何らかの交通トラブルはつきものなので、もうブログネタにもできないわ・・・と思いつつ、案内を待ちました。

ashikatan.hatenablog.com

幸いにもこの日は、無事、飛行機は飛んだのですが、今回はここからが苦難の旅の始まりでした。

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空港を出て、帰路を急いでいますと、「あれ!?」と思う風景に出会いました。
空港周辺は夜になると真っ暗で運転しにくい所です。おまけに霧が出ていて視界が悪いし、ナビを見ても山道以外何も見えない・・・(上図はイメージです)。
・・・ん?これは世に言う迷子かしら?」と気づいた時には遅すぎて、戻る道さえわからないという状況に陥っていました。

このような時、一番頼りになるのは「よくわからないけれど、知っている道に向かっているという感覚」です。遠くの遠くに見えるあかりや、時にある「〇〇 △㎞」と知っている地名が書かれた標識に、どれだけ救われたかわかりません。
無事に国道に出られるまでの約1時間、そんなことを思いながら車を走らせていました。

最近、療育を希望する方が急増しております。お話をうかがうと、保護者の皆様の中には私が迷い込んだ「霧の夜道」の状態にいらっしゃる方がいます。特に「これからどうなるのかという見通し」に不安を抱える方は多いのですが、子どもにも個人差があるだけに、一般論でしか答えられないのが現状です。

私自身が、霧の夜道を乗り越えるために必要だったものは何か・・・。
もう一度考えていきたいと思います。

 

 

眠れない街

死にたいくらいにあこがれた花の都大東京」とか「上京物語」といった言葉があるように、昔から東京は若者のあこがれの街のようです。
数十年前は「東京で夢を叶える!」と宣言し、就職や進学を目指す地方の学生が多数いました。私の記憶に残っているだけでもいくつかありますので、総数はかなりの数だったことでしょう。

しかし最近の学生は少々志向が変わってきているようです。以下Aちゃんとの会話。

「やっぱり、日本の首都は東京。チャンスも多いし、若いうちに一度、出てみたら?」

A「チャンスは多くても人も多いから、成功する確率は同じじゃない?人が多いということは優秀な人の割合も相対的に高くなる」

「でもお店も多いし、欲しいものもすぐ買えるよ。」

A「アマゾンプライムあるから、別に困らない。あのバカ高い家賃払って、欲しいもの買えるだけのお金は残るの?」

「・・・」

A「東京でうまくいかなくて帰ってきても、就職ってあるの?人手不足と言っても、みんなが行きたいなあって思う会社は、ほとんど新卒優遇だし。ましてや役者目指して東京でフリーターしていましたっていう人に対して、田舎の人は冷たいよ。」

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Aちゃんが現実的なのかどうかはわかりませんが、私自身、今の日本は「やり直し」がしにくい国なのではないかということは感じています。
例えば〇〇になりたい!と思ったら、それを目指せる学校に入り資格を取る、途中で違うなあと思えばやり直せばいいと言われても、時間的、金銭的にかなりのリスクを背負います。
いろいろなことを体験して自分のやりたいことを見つけるということが推奨されますが、現実的にそれができる人はごく僅か・・・。

このような矛盾の中を生き抜く知恵としてAちゃんのような思考があったとしても、「向上心がない」と批判することはできないと思うのですが、ちょっと夢がなさすぎるかなあ(笑)。

ちなみに先日も東京は「眠らない街」というより「眠れない街」の方がしっくりするくらい、夜中もネオンが輝いていました。

ある講習会の話②「できるための支援」はありますか?

前回のお話の続きです。

ashikatan.hatenablog.com

 この手の講習にもう一つ、つきものなのが記録用紙記入の演習(実物とは異なりますが、参考までに)。

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あてはまる数値を探して記入、その後グラフを作るという手順ですが、またまた私はこれが嫌いです。
特に知能検査等、対象者の進路の参考資料になるような検査の時は緊張するし、最近視力が落ちてきた目で細かい数字を追うのは辛い、何より根気がいる作業が苦手・・・。
周囲の人がどんどん記入していく中、遅れをとるし、おまけに欄を間違えていることを指摘されパニック!教師のペースで進められる授業についていけないって、こんな感じなのかなあ・・・と思いをめぐらせながら、ひとつずつ修正液テープで消していると、見かねたスタッフの方が「どうぞ使ってください。」と拡大したカラーコピーの記録用紙を渡してくれました。地獄で仏!

現代社会において、苦手なことを克服しても同じくらい「克服しなければいけないこと」はあります。そんな社会を生きぬくためには、「助けを求める力」や拡大コピーを使うなど「できるための工夫」も大切なスキルなのではないでしょうか。
近年、学校においても支援の必要な子どもたちに対して「合理的配慮(一人ひとりの特徴や場面に応じて、困難さを取り除くための個別の調整や変更)」がなされることが増えてきましたが、これも「できるための工夫」の一つです。

それにしても・・・この難局を乗り切る(いや、正確な結果を出す)ため、自分自身への合理的配慮として、この検査の換算ソフト(数値を入力すると、正確な記録用紙を作成してくれるソフト)、買った方がいいかなあ・・・。